
- 前:NPO法人日本臨床研究支援ユニット理事長
東京大学名誉教授
福島市出身 永久代表
本当の空を住処とし、ますます視野を広げ、先見の明に磨きをかける
- 参議院議員
東京都浅草生れ
きぼうときずなのある日本を目指して、天空と交信を続ける
- 医療関係者やスタッフを乗せて被災地を縦横無尽に駆け巡っている。三つ子。福島県いわき市在住
大空のもと、道なき道も走り続け、銀河車両を目指す
No.92 きぼうときずなはクラウドファンディングに挑戦します
被災地へ学生ボランティアをもっと派遣するために

……今年も3月11日を迎えています

東日本大震災発生から14年、先生が旅立たれて4年。
きぼうときずなプロジェクトを立ち上げたのはつい昨日のことのようですが、5月になればこの活動も14年、その間に大橋先生はいなくなってしまうし……

……石井さん!あなたはいつも僕のことをいなくなったといいますが、いますよここに!
僕はいつも一緒に東日本大震災の被災地で活動してます

そうでした、そうでした
時々本当に先生はここにいるんじゃないかと思うことがありますよ

……いるんです

2011年5月、地震発生からまだ間もない頃ですね、避難された住民のみなさんはすでに2ヶ月間避難所での生活を続けていました。
きぼうときずなプロジェクトは郡山市にある避難所で活動を開始しました

……そうです

なぜ福島だったのかと聞かれることはよくあるけど、大橋先生の故郷でもあり、また福島県の原子力発電所の事故とそれに伴う風評被害に対する警戒心で、支援者が他県よりも少なかったんですよね。
“最も支援の少ないところへ支援を”これです!!

……2011年4月1日に被災地を視察しましたが、あの時保健師が人手不足で疲弊しているのを目の当たりにしました

東京にもどってすぐに現地のニーズに沿った支援活動の枠組みを具体化させて、とにかく出来ることからすぐにはじめたんでしたね

……われわれの気づきを“きかっけ”に、たとえ小さくとも“動き”に

2011年〜2012年、相馬市で支援活動に参加してくれた保健師・看護師らによる「きぼうときずなの医療支援チーム」。
きぼうときずなは2011年6月、8月に相馬市へ看護師を派遣。同年11月、翌2012年3月には相馬市訪問保健指導に協力し100名以上の医療関係者を派遣しました。

どんな小さなことであっても、力いっぱい動き向き合ってきました。
もちろん14年を経て支援の形も変わってきたわよね。
現在は健康増進プログラムの実施でしょ、健康啓発活動、故郷を失った住民のみなさんが希望をもって日々過ごすための健康。
それから~震災を語り継ぐ世代となる学生と住民の交流を促進しながら心身の健康サポートですね

……人口減少、経済格差問題、子育て支援対策、高齢者問題などこれら日本全体が抱える問題の先鋭化が東日本大震災の被災地です

震災を語り継ぐ学生ボランティア達には一人でも多くきぼうときずなの活動に参加してもらって日本の将来と向き合ってもらいたいわね

……




きぼうときずなの活動を支えてくれる学生ボランティアたち。地元福島の医療系大学や東北地方の大学を中心に、首都圏からも参加してくれています。今や健康支援を継続していく大きな原動力である学生たち。石井は参加してくれた学生に感謝すると共に、このボランティア経験を生かして日本の未来を築く力になってほしいと願い、もっと多くの学生を派遣するための応援を呼びかけていきます。

さて、最近の活動をご報告~

……

2月16日はいわき市にあるヨークベニマルエブリア店での健康チェック。
未来を担う看護師たちが大活躍でぇ~す
見てるだけでワクワクして、さ~こちらもやるぞ!って気になるのよね

……活気があっていいですね

みなぎる若さは太陽の日差しのよう
♪you are my sunshine♪you make me happy♪ふふふ~ん♪

……ん?!

2月16日、いわき市のヨークベニマル店での健康チェックを手伝ってくれた学生ボランティアと石井です。ちょうど看護師の国家試験の日で、いつも参加してくれている4年生は試験の真っ最中。
写真をご覧ください!石井の力のこもったエールはきっと試験会場に届いているはずです(^ ^)

この日は看護師の国家試験の当日でした。試験会場は仙台。
ついこの間「一年生です初めまして」ときぼうときずなの活動に参加してくれた子たちが国家試験に挑戦してる当日でした。
心の中で何度もガンバレ、ガンバレって、一緒に活動した会場を見渡しながら祈る思いだったわ

……僕の場合は、ちょっと飛んで仙台の上空から応援しました

あ~ら、身軽でうらやましいわ~

……

健康チェックの目玉とも言えるのが、行列ができる石井の健康相談。おひとりお一人としっかり向き合いお話をうかがい健康作りへアドバイスをします。おかげさまで健康チェック参加者も年々増えています。ただ限られた開催時間ゆえ、スタッフはいつも嬉しい悲鳴をそっとあげながら調整しています。

石井と共に健康相談を担当する保健師AIBAも、優しくて分かりやすい話しぶりでとくに高齢者に人気です。実は保健師AIBAには大学の先生という、もうひとつの顔があります。健康チェックが始まる前に、ボランティア学生たちへ測定の手順や注意点など教師らしく指示をしているところです。

看護師になるための勉強中の学生たち。上級生も下級生も慣れたてつきで問診のご案内や測定のお手伝いをこなしてくれています。学生ボランティアが来てくれると、会場はあたたかい交流に包まれ参加者の笑顔がたくさん見られます。

学生ボランティアがきぼうときずな活動に参加してくれるようになって、早や10年。
卒業して、就職して、結婚した子もいるしね。たくさんの学生さんを見送ってきたわ
今でもどうしてるかなぁ~って一人一人の顔を浮かべることもあるのよ

……

豊かな人生を育んでいると思うわ、みんな活発で明るくて楽しい子たち。
一緒に活動できたこと、アタシにとっては宝物。
My precious treasure!!
かれらの活動はきぼうときずなにとっても大切な記録だわ

……学生が被災地で生活する人々の生の声を聞き、医療分野に限らず様々な分野・場面で“想いに応える”そういうきっかけにもなってほしいです

Yes,exactly !

……“被災者が心身共に健康で自分らしい生活の実現”と“日本の未来を担う学生達の成長”を目指していかなければいけません

復興はまだ途上です。精一杯東日本大震災被災地の復興に力を尽くします
大橋先生が私たちに託した想いに応えますよ
2月末には、新しい復興公営団地での活動も始めています。やらなきゃいけないこと、まだまだたくさんあるわ

2月27日、福島県伊達郡桑折町で、初めてのきぼうときずな健康チェックを開催しました。会場は桑折駅前団地の集会所。こちらの住宅はもともと災害公営住宅で、浪江町や飯館村などから避難してきた方もいらっしゃいます。
今回、きぼうときずなにとって初めての会場でしたが、90歳代の方も2名含む参加者でひな人形を手作りしたり、なんとも和やかな雰囲気で開催できました。最後に集合写真をとりましたが、みなさん口々に「また来てください」と言ってくださいました。ぜひまたうかがいます!

私から皆様にお願いがあります。
きぼうときずなプロジェクトでは、この度クラウドファンディングに挑戦することにいたしました。震災から14年目の前日3月10日から開始、これから45日間ご寄付の募集をいたします。
皆様、ご支援どうぞよろしくお願いいたします。
下記より応援よろしくおねがいします
https://readyfor.jp/projects/hope0084
2011年3月11日14時46分東日本大震災発生。
私はその時仕事で台湾におりました。帰国の際、出国審査官が私のパスポートのFukushima の文字をみて、ガンバッテと声をかけてくれたことはその後も決して忘れることはありません。
私の故郷福島が世界中の人が知る大変なことになっている。身体中を針で突き刺されるような想いで帰国の途につきました。何かやらねば。
すぐにきぼうときずなを創設しましたが、私は生物統計学者としてそれなりの成果をあげ、表の顔は臨床研究や疫学研究の厳しい指導者でした。
きぼうときずなの代表となってからは、東日本大震災という大惨事も復興支援も生まれはじめての体験、多くの方にご協力いただき、教えも乞いながら復興を祈り走り続けた私の人生最後の10年間でした。
2021年3月11日、思いがけず私はこの世を去ることになりました。震災からちょうど10年目のその日です。
しかし、日本臨床研究支援ユニットの理事長である甘利裕邦君がプロジェクトの代表として、私の東大時代の教え子石井苗子君(保健学博士)は創設時以来のプロジェクトリーダーとして私の遺志をついでくれています。
看護師、保健師、事務局一丸となってきぼうときずなは活動を続けています。
東日本大震災を風化させてはいけません。
復興はまだ道半ばです。
次世代に引き継いでいくことは復興支援に携わった者の使命とも思っています。
次世代の活躍が、被災地、被災者のきぼうとなることを願ってやみません

こんにちは、現地で走り回っているきぼうときずな号です。
きぼうときずなの新たな取り組みとなるクラウドファンディング、現在では本当に色々な個人や団体が、色々な思いを持って取り組んでいます。特に非営利の世界では、活動するための資源を集めるプロフェッショナル「ファンドレイザー」が活躍しています。
そのファンドレイザーの方から聞いたお話しの1つに、単純にお金を集めるのではなく、その先にはプロジェクトへの応援を通じてその組織を好きになっていく、「ファン度」を高める(レイジングする)のがファンドレイザーの役割だ、というのがあります。
応援していただくことはとても嬉しいですが、ただ単に東日本大震災の被災者を支援するということにとどまらず、被災された方々だからこそ、次の世代を担う若者たちに伝えることができる経験や想いを届けようとしている、そういう活動を知っていただくだけでも意味があると思っています。
今回のクラウドファンディングの挑戦が、被災の有無に関わらず、それぞれの人にとって「きずな」を作り、「きぼう」を持って歩んでいけますよう、頑張って取り組んでいきます。
先月の稼動回数:2回
先月の走行距離:297.2km
→食費目安 6,500円(燃費8.5km/L、ガソリン代185円/L)
きぼうときずなプロジェクト今後の予定(2月末現在)
〜令和6年度 復興庁「心の復興」事業〜
心と体とまちの栄養復興PJ(健康IKOI隊)
◇内容:スーパー店舗内に簡易健康チェックブースを設置して、健康を保つ方法を伝えます。
◇協力団体:株式会社ヨークベニマル サラヤ株式会社 医療創生大学学生ボランティア 東北大学学生ボランティア福興youth
■3/1(土)会場:さくらモールとみおか@富岡町
■3/16(日) 会場:ヨークベニマル茂庭店@仙台市
心と体とまちの栄養復興PJ(まちづクリエーション)
◇内容:災害公営住宅集会所等で、学生ボランティアと地域住民が主体となってものづくりワークショップを実施することを支援します。
◇協力団体:富岡町役場健康福祉課 富岡町社会福祉協議会 特定非営利活動法人みんぷく 医療創生大学学生ボランティア 東北大学学生ボランティア福興youth
■3/6(木) 会場:玉浦西地区中集会所@岩沼市
■3/12(水) 会場:富岡町総合福祉センター@富岡町
■3/13(木) 会場:北中央団地集会所@福島市
2011年震災直後からきぼうときずなは、被災地とくに福島の避難住民のために医療支援を開始。2011年度福島県内の仮設・借上住宅への戸別訪問活動では保健師・ 看護師延べ1,075名を派遣しました。その後も、石井は大橋と二人三脚で被災者の健康支援のための活動に全力投球してきました。大橋は4年前の2021年3月11日、この世から天界へ行きましたが、石井は大橋がそばにいて導いてくれていると感じるのです。大橋の魂はきぼうときずなと共に被災地にあるに違いありません。